せいおうぼ《せいわうぼ》 【西王母】 ◇[中]Xiwangmu/Xi Wangmu ○(1)[中国神話]中国で古くから信仰されている仙女(センジョ)。 姓は楊(Yang)、名は回(Hui)。 中国の西方、崑崙山(Kunlunshan)(コンロンザン)または玉山(Yu- shan)に住むといわれる、人面・虎歯・豹尾・蓬髪の女神。 のち、神仙思想の発展とともに不死の薬を持った美人の仙女 とされる。 道教の成立後には東王父(Dongwamfu)と一対の神格とされる。 参照⇒こんろん(崑崙,昆侖)(1) ◎周の穆王(Mu Wang)(ボクオウ)が西に巡狩した時、瑶池(Yaochi) で宴を開き西王母に会い、帰るのを忘れたという。 また、漢の武帝(Wu Di)が長寿を願っていた際、西王母が天 上から降臨して仙桃七顆(Xiantao Qike)を与えたという。 参照⇒ばんとう(バントウ,蟠桃)(2),みちとせのもも(三千年 の桃,三千年之桃) ○(2)[楽]能楽の曲名。作者未詳。脇能物・神物。 西王母が穆王の宮殿に侍女を従え天降(アマクダ)って、不老長 寿の仙桃を贈り、舞を舞って聖代の栄えを祝ったことを脚色。 参照⇒とうぼうさく(東方朔)(2) |