せいぎょぼう 【制御棒】 ◇[英]control rod ○[原]原子炉の出力を調整する棒、または細長い板。原子炉内 の連鎖的な核分裂反応を調整するため炉中に出し入れする。 制御棒を炉中に挿入すると中性子を吸収し、原子炉の反応を 抑制する。沸騰水型軽水炉(BWR)では下から挿入する構造で 制御棒が脱落しやすい。 核分裂により発生する中性子を強く吸収する元素、硼素(ホウソ) (ボロン)・カドミウム・ハフニウムなどや、カーバイドを多く 含む。 ◎2006. 2. 1(平成18)福島第一原発の6号機のハフニウム板型 制御棒9本にひびを発見したが、東京電力は安全性は確保され ていたとする。しかし原子力安全・保安院は3日、制御棒の挿 入ができなくなる恐れがあるとして、同型の制御棒を使用する 稼動中の原発に対し挿入した状態で運転するよう電力各社に指 示。 2007. 3.15(平成19)志賀原発1号機で1999年6月の定期検査 中に制御棒の脱落により原子炉が一時臨界に達した事故が発覚。 その後、各地のBWR・ABWRで多数の脱落事故があったこ とも発覚。 |