ぎっしゃ 【牛車】 ○[古]牛に牽(ヒ)かせた乗用の二輪の屋形車。 日本では平安時代に貴族階級を中心に盛んに使用された。 「うしぐるま(牛車)」,「ぎゅうしゃ(牛車)」とも呼ぶ。 ◎四人乗りが普通で、乗る人の身分の高下・場合などによって 用いる車の別が定められ、唐廂車(カラビサシノクルマ)・雨眉車(アママユノ クルマ)・檳榔廂車(ビロウビサシノクルマ)・檳榔毛車(ビロウゲノクルマ)・糸毛 車(イトゲノクルマ)・半蔀車(ハジトミノクルマ)・網代廂車(アジロビサシノクルマ)・ 網代車(アジロノクルマ)・八葉車(ハチヨウノクルマ)・金作車(コガネヅクリノクルマ) ・飾車(カザリグルマ)・黒筵車(クロムシロノクルマ)・御所車(ゴショグルマ)な ど、多くの種類がある(「廂」は「庇」とも書く)。 また車の並べ方・昇降にも細かい作法があった。 しかし、しだいに金銀の装飾を施し華美を競うようになり、 武家時代になって衰え使用されなくなった。 参照⇒びろうげのくるま(檳榔毛の車,檳榔毛車) ◎部分:⇒まえいた(前板)(2) |