すいかん 【水干】 ○[服]平安中期から鎌倉時代に着用された狩衣(カリギヌ)の一種。 多くは白の布・絹・綾の類を用い、丸組の緒で前は襟(エリ)の 上部を、後ろは中央を結び合わせ、菊綴(キクトジ)を胸に一ヶ所、 背面・右左の袖の縫目に四ヶ所、いづれも二つづつ付けるのが 特色。袴(ハカマ)は直垂(ヒタタレ)の袴に似ていて、「水干袴」とも呼ば れる。 平安末期から無位の官人の常用服、庶民の晴れ着となる。 中世に武家の礼装となる(常服は素袍<スオウ>)。 参照⇒すおう(素襖) ◎「糊を使わず水張りにして干(ホ)した絹」という意味。 |